食料自給率と食育に学ぶこと
食料自給率という言葉をよくニュースで耳にすることがあります。この数字は一つの国の食糧状態を具体的に考えるのに役立つ数字ですが、食育では大切な要素の一つです。
食料自給率の意味について、また食育を通して自給率を改善する方法について説明したいと思います。
目次
食料自給率とは?
まず食料自給率とは何の事か簡単に復習したいと思います。食料自給率とは簡単に言えば、「その国で消費される食材をその国の生産でどれだけカバーできているか」を示した数字です。
言い方を変えると、「国産の食材でどれくらい国内の食料消費をまかなえているか」を表しています。日本の現在の食料自給率は決して高くありません。長期的に低下傾向で推移しています。
先進国で言うと、米国が130%(カロリーベース)、フランスが127%(カロリーベース)、ドイツが95%(カロリーベース)というように高い水準であるのに対し、日本は38%ほど(カロリーベース)となっています。これを見るとかなり低いのが分かります。
食料自給率が低くなっている理由
日本において食料自給率が高い食品の代表はお米です。しかし近年お米の消費量は減少しています。その一方で海外に依存している飼料や原料を使った畜産物や油脂類の消費が増えています。
こうした消費背景があるため、長期的にこれまで食料自給率は下がってきました。したがって、国内で生産されているものをもっとふんだんに食卓に取り入れることによって、食料自給率は上がることになります。
食育で地産地消を目指そう
食料自給率を考える上で大切なのは食育です。食育では地産地消の大切さを学びます。地域の産物をできるだけ多く食べるようにすることで、国内自給率を高めることができるからです。
食育では郷土料理の大切さについても学びますが、国産のものを使うことで輸入に頼らない体制ができます。また国産の食材は鮮度や安全性についても安心感があります。食育をさらに深めることで最終的に個人としても国レベルでもメリットがあります。
まとめ
日本の食料自給率は低いとよく言われますが、実際に統計をみるとそれは明白です。そのため、食育を通してもっと国内生産物を利用するようにし、自給率を底上げすることが大切です。
地産地消のコンセプトがもっと浸透することによって、生産者の労働をもっと活性化することにもつながりますし、日本本来の食文化をもっと知ってもらえるようにもなります。
古来より伝統ある日本食の魅力をさらに知るためにも、食育の存在は無視できません。